北岳バットレス四尾根日記A改
2014-09-02


2時を過ぎると、辺りのテントが騒がしくなり始めたと思う。
それに連れられて目が覚める。
どうやら雨は降ってないので、昨夜急遽変更したbガリー通り取り付きまで行くことにする。
天気は保つだろうか、この時点でも半信半疑のまま準備に取りかかった。

3時前になると数組出発して行く、神戸労山チームもテント前を通って行った。
果たして何組四尾根に向かうのだろうか?、簡単な食事の後、
3時25分、我々も追う様にテント場を発った。

二股までに不慣れな高校生風の集団を追い抜き、雪渓の横断からまた長い登りの始まりだ。
遙か上部のヘッ電の灯りが時々視界に入る、大分差が有るように思った。
ポリタンは快調に高度を上げていくが、私は付いて行けないので目印のbガリー出合いの大岩までゆっくり歩くことを心がける。

4時20分、やっと出合に着く。調子の悪い私のヘッ電を、ポリタンの予備と交換する。
昨夜決めた通り今日は谷沿いに岩を登ることにしてbガリーを目指す。
まだ所々岩が濡れていたが、乾いている所が多く差ほど難しくはないが、浮き石が多くてそちらの方に気を遣った。

4時40分、朝焼けが始まりだしたとポリタンに言われ振り返ると、稜線の上が赤みを帯びていた。久しぶりに見る光景です。
しかし、周辺はまだ薄暗く見慣れない景色に不安になり、GPSを出し場所の同定をして予定通りのコースを歩いているのを確認した。
しばらくすると、岩場に取り付いているヘッ電の灯りが見えてきた。

5時10分、やっと取り付きに着いた。
我々の前に神戸労山チームが待機しており3番目になる。
昨日偵察した時に思った取り付きより一段上から先行者が登っており、我々の観察力の無さを感じる。後から付いて行って正解でした。
相変わらず濃い雲が立ち込めており、天気の事が気になって仕方なかった。
でも、雨粒が落ちてこないので登攀決行にした。
装備を調えている時にクライミングシューズ用の靴下を忘れたことに気付き、登山靴の分厚い靴下で代用することとした。どうにか収まり一安心。でもシューズが一回り大きくなったでしょう。
禺画像]

5時50分登攀開始。1ピッチ、ポリタンリード
先行者の後を忠実に登って行く。しばらく待って解除の合図、久々のマルチに緊張してくる。回収しながら登れ準備運動になった。ルート上は適度にピトンがあった。
30mのピッチで、直ぐにあるテラスでピッチを切らないことだそうです。
終了点に細いロープが掛かっていた。

2ピッチ、ごましおリード
これも30m、緩やかな傾斜を登る。呆気なく終了点へ、ここにもロープが掛かっていた。ここでポリタン所属会の若者は、そのまま上がり懸垂で降りたというので、間違えないよう左にある踏み跡を辿る。
一旦上のガレ場に上がる際、少し不安になったものの、直ぐに左に明瞭な踏み跡が出てきてこの道を辿った。
禺画像]

6時47分、cガリー横断、コンテでしばらく歩き急坂を下りるとガレ場に出る。ここがcガリーの堆積した岩屑地帯だと分かる。
踏み跡が付いており最近歩かれているようだ。慎重に行くと足場が崩れることなく歩けた。
報告ではガレ場の左隅を登ればヒドンガリーに出るそうだが、前方の踏み跡を行く。
尾根に出たところで神戸労山チームに追いついた。
しばらく順番が来ないので、少し引き返しチムニー状の草付きを登ってみたが、夜露に濡れるのを嫌がったポリタンに従い順番を待つことにした。
雨粒が落ちてきたが一時的に終わり、以後ガスが出るものの雨に遭遇しなくて助かった。

7時30分、3ビッチ、ごましおリード

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[クライミング]

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